テーマ : 伝統とは?
日時 : 2023年12月19日(火) 19:30 – 21:00
会場 : 妙行寺門徒会館

年内最後の開催として、会場には「クリスマス仕様」除夜の鐘も登場。最初に皆さまへ「伝統」と聞いて思い浮かぶモノ・コトをお聞きしました。郷土料理、クリスマス、武道、相撲、六月灯、歌舞伎、桜島遠泳、俳句、七五三、運動会、大島紬、おはらまつり、着物、お茶、和菓子、クラシック、踊り、方言、駅伝、仏教、薩摩切子、ハロウィン… 続々と挙がりました。

受け継がれてきたからこその「伝統」ですが、少し掘り下げてみましょう。仮に500年前から受け継がれてきた場合、文化の勃興期と現代では「詳細まで完全に同じ」ということも限らないのではないか。時にあらゆる事情が折り重なり、少しずつ変化せざるを得ないケースもあった筈で、当時の人々が苦心して生んだ知恵も詰まっていること。伝統には「悪しき伝統」もありますよね。外部には不都合な箇所が見受けられても、脈々と受け継がれてきた事実には、権益構造などの理由も存在する。指摘を受けても「昔からの伝統」という言葉を盾にすることもできます。

世の中に必要とされずに途切れた伝統が、時代を経て見直されることも多いです。皆さまの実体験から、闘牛、薩摩切子なども例として「伝統の周囲にあるもの」を考えながら、今回も対話が尽きませんでした。

流行は比較的容易に作り出せるが、後世までの伝統を作ることは難しいもの。但し形が失われたとしても、心理的・精神的な面で「人間の体に流れる伝統」もある。視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚といった五感を使い、伝統を身近に感じることも大切。伝統の基本部分には、家族関係や地域のコミュニティ、慣習風習が存在しており、社会構造が変わりゆく中、これらのバランスを「どのように保てば良いのか」も重要な鍵と言えます。更に対話を深めたいところでしたが、今回は時間が来たので終了となりました。ぜひご自宅などでも「考えるきっかけの時間」にしていただけたら幸いです。皆さま年末のお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました!

 

– 次回の開催について

2月27日(火)に妙行寺門徒会館にて。参加予約は「2月1日19時30分」より、ホームページで開始予定となります。初めての方もお気軽にお越しください。皆さまのご参加をお待ちしております。