テーマ : 友だち
日時 : 2025年4月29日 19:30 – 21:00
会場 : 妙行寺門徒会館
第37回 たにやま哲学カフェ「友だち」は、初めに「どんな人が友だち?」という問いから始まりました。もし、友だちが困っていたらどうする?これから新しい友だちを作りたい?親友と友人などは、似ているようで違いもあるため、まずはいくつかに分類しました。
① 親友 = 何でも話せる、心の深い部分を共有できる存在。
② 友だち = 一緒に遊んだり、趣味を共有したりする存在。
③ 友人 = 仕事を通じて出会った同僚や、共通の目標を持つ仲間。
④ 知人 = 同級生や顔見知り、挨拶を交わす程度の関係。
これらの違いを考える上で「距離」「執着」「依存」といったワードが出てきました。竹馬の友は、かけがえのない宝物。先生に言われた「学生のうちに友だちを作っておきなさい」の意味、そして「友だちは数多い方が良い」のでしょうか。反対に「今日の友は明日の敵」という言葉もあります。友だちはどこまで信頼して良いのか。最終的には自分自身の選択となることは、人間関係におけるテーマかもしれません。
顔を知らなくても友だち?ネットでの出会いから「共通の興味・目的を持つ人と繋がること」も容易となりました。前提に利用中のサービス または アプリなどで「事前に設定された人々の集合体」があります。実社会での出会いを待つよりも、数多くの「繋がりたい人にコンタクトすること」は可能です。実社会でもあらゆる環境を整える「セッティング」の大切さを、実体験をもとにお話しくださった方もいました。
スマホやSNSで「コミュニケーションの垣根」が低くなった一方で、表面的な「友だち」に違和感を覚える人もいます。コロナ禍を学生で過ごした方は、大切な友人関係に大きな影響や犠牲がありました。そして「男女の友情は成立するのか」については、若い頃と現在を比較した場合の変化はあるのでしょうか。
新しく「友だちを増やすこと」には、少なくないエネルギーを使います。年齢、仕事、時間配分、疲労や健康、経済環境、子育て、家族の介護。休日さえもどこか落ち着かない。毎日が慌ただしい状況の中では、エネルギーと直結する「心を開いて付き合う余裕」が不足した状況に陥りがちです。
もちろん「友だちは必要ない」という方もいることでしょうし、個人の価値観を尊重するこはが大切なこと。著名なハーバード成人発達研究においても「特に親密な友人関係が幸福や健康に寄与する」とのことです。
友だちの意味合いは時代と共に変わるかもしれませんが、人を思う気持ち、お互いが心地よい価値は変わらないのではないでしょうか。気の知れた友だちと「かけがえのない時間」を育くむことは、きっと人生も豊かになります。お互いに対等で、言葉では説明できない安心感と繋がりこそが「友だち」の本質かもしれませんね。祝日開催の中、ご参加をありがとうございました。
– 次回の開催について
6月24日(火)に妙行寺門徒会館にて。参加予約は「6月1日19時30分」より、ホームページで受付開始いたします。はじめての方もお気軽にお越しください。ご参加をお待ちしております。