テーマ : 人はなぜ歴史を残すのか
日時 : 2021年6月29日(火) 19:30 – 21:00
会場 : 妙行寺門徒会館 / 鹿児島市和田1丁目4番1号

 


 

– 全編の動画はこちら

開催の模様は、以下のYouTube「寺猫ちょびちゃんねる」にて公開しております。
YouTube「寺猫ちょびちゃんねる」 人はなぜ歴史を残すのか?

 

– そもそも歴史ってなんだろう?

まずは、教科書で扱う「歴史」のことからスタート。歴史上の出来事は、後世に都合よく伝えられるかもしれないこと。人の数だけ歴史はあり、解釈はひとつではないこと。

 

– 教育の現場も「断定できない」進め方へ?

数十年前と比べて、教育の現場では「〜である / 〜だ」口調で話す先生が減ってきているのだそうです。情報も知識も環境も、随時アップデートされるもの。断定することは、生徒さんへの想像力や視野を狭める可能性も。

 

– 物事の解釈は変化する?

新しい文献が出てきたとき。既存文献も情報がアップデートされて「ひもときかたが変わる」ことも。歴史は「情報の土台」となる上で必要なことかもしれません。

 

– 興味を持つと、歴史を知りたくなる

生きるための知恵、積み重ねが大切。先程書いたように「人の数だけ歴史がある」ことですから、第三者の視点で再考する。休憩だって「ただ体を休める」ことだけではない。何かを学ぼうとすると、歴史が密接する。基礎となる知識がなければ、課題解決は難しいこと。

 

– 歴史を残すことは良いこと?

例えば、震災や戦災の建造物や遺構。家を失った、大切な人を亡くした、思い出を失った人にとっての感情とは… 記録を残すことはシンプルなこと。人間とは、社会とは。そんなにシンプルなものではない。

命を守るための手段として「歴史を残す意味」を感じた。
過ちを繰り替えさえないための、事実・教訓として残す意義。

そして自分自身の存在を、確認するため。
より良い未来に繋がる、自分の歴史を作っていくために。

他人に「そのような時は、このようにすると良いよ」と、歴史から伝えることができるし、時として教えないかも知れない。それは人間同士の優しさや信頼に通ずること。

 

– 歴史は未来へ繋がるもの?

現在は過去に基づき、未来は現在に基づく。より良い「今」つくることを大切にしよう。
この「今」が未来に繋がるから。多様な選択肢、たくさんの歴史から学ぶことを心がけたい。

現代に残る書物や文書の多くは「一部の実力者や知識人」が書いたもの。
未来を生きる人たちは、膨大な情報をどのように理解する?現代でごく普通の内容が、未来で「価値ある歴史」に変わっているかも。一般人が多様なツールを扱えることで、歴史の「残りかた」も変わった。

記録と記憶。誰かの記憶に残る限り、歴史は続く。
私たちが「今」を生きることは、自分自身が感じるよりも価値あるのではないでしょうか。

 

– 次回の開催について

2021年8月31日(火)に、妙行寺門徒会館にて予定しております。8月1日にたにやま哲学カフェのホームページ + フェイスブックでお知らせさせていただきます。皆様のご参加をお待ちしております。